MANUAL
○試薬 & 製品
○サンプル調製
ホルマリン保存用とLysis Buffer調製用の胚を山形県内水面水産試験場(米沢市泉町)から採取する。
採取した胚はその日内に処理する。
☆ホルマリン保存
ホルマリンは以下の組成で調製する。
<ホルマリン>
試薬 | 分量
|
---|
エタノール | 60ml
|
ホルムアルデヒド | 30ml
|
酢酸 | 10ml
|
ホルマリン保存は、一本のサンプルチューブに胚を4粒入れ、ホルマリンを適当量注入する。
☆Lysis buffer調整
Lysis buffer調製は、以下の組成で調製する。
<Lysis buffer>
試薬 | 分量
|
---|
Urea | 5.4g | 2.7g
|
PMSF | 14mg | 7mg
|
TX100 | 0.2ml | 0.1ml
|
β-ME | 0.2ml | 0.1ml
|
Ampholytes | 0.2ml | 0.1ml
|
蒸留水 upto | 10ml | 5ml
|
※注:Lysis Bufferの分量はサンプル(胚)の量により適宜調整する。
- サンプルチューブに、それぞれサンプル(胚1粒)とLysis buffer 1mlを加える。
- メスで卵殻に穴をあける。
- サンプルチューブを氷水につけながら超音波処理を行う。
- 10,000Gで一分間遠心分離する。
- 直ちに電気泳動しない場合は−30℃以下で冷凍保存しておく。
○一次元電気泳動法
<1Dゲルの膨潤>
☆膨潤液の調整
試薬 | 18cm Gel | 11cm Gel
|
---|
Urea | 12.0g | 4.8g
|
TX100 | 125μl | 50μl
|
DTT | 37.5mg | 15.0mg
|
酢酸 | 3.0μl | 1.2μl
|
蒸留水 upto | 25ml | 10ml
|
☆Immobline Dry Strip(1Dゲル)の膨潤
- Uフレーム(0.5mm)付きガラスプレートのフレームがついている側にリペルシランを塗布し乾燥させる。
- Immobline Dry Strip(1Dゲル)をとりだす。(サポートフィルムと保護フィルムにはさまった形になっている)
- 1Dゲルの保護フィルムをとる。
- Uフレーム付いていないガラスプレートに蒸留水を1〜2滴落とし、1Dゲルのサポートフィルムを下にして気泡をかまないように密着させる。
- キムワイプで余分な水分を吸い取る。
- Uフレーム付ガラスプレートの端にある穴にチューブをさしクリップをつける。
- ゲルをのせたガラスプレートにUフレーム付ガラスプレートを重ね、周りを(Uフレームのゴムの部分に合わせて)クランプで止める。
- 膨潤カセットにつけたチューブからシリンジを用いて膨潤液をゆっくりと注入する。
- 1Dゲルが十分つかるほど膨潤液を満たしたらクリップを閉める。
- 膨張時間は最低6時間、室温で行う。(冷やすとUreaが析出する)
<一次元目(等電点)電気泳動>
☆泳動装置の設定
- LKB 2219 MultiTemp II Thermostatic Circular(冷却板)の電源を入れ冷却版を10℃に冷却する。
- 冷却版にケロシンを5〜6ml塗布し、トレイをセットする。
- シリコンオイルをトレイに8〜9ml注ぎ、薬サジ等を使ってトレイ内に広げる。
- アライナーの裏側にシリコンオイルを2〜3ml広げる。
- 手袋を装着し、アライナーをトレイに置く。この時、間に気泡が入らないように注意する。
- アライナーを押さえて余分なオイルと気泡をとる。
- アライナーの上のシリコンオイルを拭き取る。
- シリコンオイルを1Dゲルを置く所(溝の部分)に薄く塗る。
- 膨潤カセットを開け1Dゲルをガラスプレート上のサポートフィルム側を下にしておく。
- ゲル表面に直接キムワイプを置いて上から軽くおし、余分な液を除く。
- 1Dゲルをアライナーの谷間の部分に置く。
- IEF electrode strip(以後IEFに略)を10cm長に2本カットする。
- カットしたIEFに蒸留水を500μl染み込ませる。
- キムワイプで余分な水を拭き取る。
- IEFをゲルに3mmほどかかるように、ゲルの両端に置く。
- IEF上に電極をセットする。(電極線がIEF上に乗っている事を確認)
- サンプルカップバーにサンプルカップを軽くはめ込む。
- サンプルカップバーを電極間の任意の位置に置く。
- サンプルカップをスライドさせて、カップをゲルの位置に合わせる。
- サンプルカップを押し曲げてゲルに密着させる。
- シリコンオイル70〜80mlをトレイに注ぐ。(サンプルカップ内に入らないように注意する)
- サンプルカップ内にシリコンオイルが漏れていない事を確認。
- 漏れがあった場合は再度サンプルカップをゲルに密着させる。カップ内のオイルはキムワイプで拭き取る。
- 漏れが無ければサンプルカップ内をシリコンオイルで満たす。
- サンプルカップ内にサンプルをアプライする。
・ サンプルカップには100μlまでアプライ可能。
・ サンプル水溶液はシリコンオイルよりも重いのでカップの底に沈む。
- トレイの電源をそれぞれ差し込む。
- リッド(蓋)を閉める。
- Multi Drive XL power supply (電源)のスイッチを入れESCキーを何度か押し初期画面に戻す。
- PROGRAMを選択し、RUNを選択する。
- 1Dゲルの長さに応じてMethodを選択(11cmゲルは"1", 18cmゲルは"3")を選択した後、電源を入れ(赤いボタンを押す)泳動を開始する。
- mAの値を見て通電しているか(値が0ではないか)を確認する。
- 泳動終了後(11cmゲルは16時間後、18cmゲルは20.5時間後)直ちに1Dゲルを試験管に入れ-30℃で保存する。
※一次元目電気泳動における注意事項
- 泳動が終わったら直ぐに1Dゲルを冷凍保存(-30℃)しておくこと。長い間放置するとタンパク質が拡散し、泳動図がぼやける。
- 22の操作でカップから少しでも漏れがあるとサンプルが漏れて泳動が上手くいかなくなる。カップの漏れ確認はきちんと行なうこと。
☆ Multi Drive XL power supply (電源)の初期設定
Program | Edit Set Up | Remarks
|
---|
Volt-Level | Changing | 電圧をリニアグラジエントに上げる設定
|
Length | 110 or 180 | 1Dゲルの長さ(mm)
|
Units | Volt |
|
Hold-1 | No-hold |
|
☆ Multi Drive XL における泳動条件
(1Dゲル110mmのとき ; Method 1)
Phase | V | mA | W | Time(h) | Vh
|
---|
1 | 300 | 1 | 5 | 3 | 900
|
2 | 300 | 1 | 5 | 5 | 5750
|
3 | 2000 | 1 | 5 | 8 | 16000
|
Total | - | - | - | 16 | 26550
|
(1Dゲル180mmのとき ; Method 3)
Phase | V | mA | W | Time(h) | Vh
|
---|
1 | 500 | 1 | 5 | 3 | 1500
|
2 | 3500 | 1 | 5 | 5 | 10000
|
3 | 3500 | 1 | 5 | 12.5 | 43750
|
Total | - | - | - | 16 | 55250
|
Immobline Dry Strip Kitの洗浄法
- 泳動終了後Immobline Dry Strip Kitは直ちに洗浄する。
- シリコンオイルの付いた器具は、30〜40℃のお湯で、中性洗剤で洗浄する。
- 湯の温度が高すぎるとアライナーが歪んでしまうので注意する。
- スポンジはシリコンオイルを吸収してしまい、他の器具を汚す恐れがあるので、専用に用いる。
- 洗浄後、蒸留水でリンスし乾燥する。
〇二次元目電気泳動法
<SDS平衡化バッファー>
SDS平衡化バッファーの調製
(a)ストック溶液
試薬 | 分量
|
---|
Tris | 6.1g
|
蒸留水 | 70ml
|
HCl | pHをpH6.8にする
|
蒸留水 upto | 100ml
|
(b)SDS平衡化バッファー
試薬 | 分量
|
---|
2回分 | 1回分
|
---|
(a) ストック溶液 | 4ml | 2ml
|
Urea | 14.4g | 7.2g
|
Glycerol | 12ml | 6ml
|
SDS | 0.4g | 0.2g
|
蒸留水 upto | 40ml | 20ml
|
(c)SDS平衡化バッファーA
試薬 | 分量
|
---|
(b) SDS平衡化バッファー | 10ml
|
DTT | 25mg
|
(d)SDS平衡化バッファーB
試薬 | 分量
|
---|
(b) SDS平衡化バッファー | 10ml
|
ヨードアセトアミド | 0.45g
|
Bromophenol Blue | 微量
|
☆SDS平衡化手順
- 一次元目電気泳動終了後、リット、電極、サンプルカップバー、IEFの順に外し、シリコンオイルはシリンジを用いて他の容器に移す。
- ピンセットでゲルを取り出し、サポートフィルムについているシリコンオイルをキムワイプで拭き取る。
- サポートフィルムを管壁側にし1Dゲルを試験管に入れる。(すぐに平衡化しない場合は−30℃で冷凍保存)
- SDS平衡化バッファーA 10μlを1Dゲルの入った試験管に入れキャップを閉めて10分間ゆっくり揺らしながら浸透させる。
- SDS平衡化バッファーAを捨て(廃液用タンク)、SDS平衡化バッファーB 10μlも同様に10分間浸透させる。
- 湿らせたろ紙に1Dゲルを横に立てて3〜20分間放置する。
<二次元目電気泳動>
☆泳動装置の設定
- 泳動槽の電源を入れ冷却版を10℃に冷却する。
- トレイを外し冷却版を拭きケロシンを2〜3mlたらす。
- 手袋を着用しSDS Excel Gel(2Dゲル)の袋を開封する。
- サポートフィルムの角を落としている長辺側を陽極(右)側に置く。
- ゲル面を上にして2Dゲルを冷却板の上に置く。このとき冷却板とサポートフィルムの間に気泡が入らないようにする。
- キムワイプで余分なケロシンを拭き取る。
- 手袋を着用しバッファーストリップを開封する。
- 容器を左右に押し広げバッファーストリップを取り出す。
- バッファーストリップの狭い方の面を下にして両ゲルの端に置く。透明なバッファーストリップを陰極側に、黄色いバッファーストリップを陽極側に置く。
- 1Dゲルの両端のゲルを5mm取り除く。
- 1Dゲルの両端のサポートフィルムを1cm切り取る。
- 1Dゲルのゲル面を下にして陰極側に置く。
- 1Dゲルの端にサンプルアプリケーションピース(ろ紙)を差し込む。
- 分子量マーカーを一緒に泳動させる時は、空いているスペース(両端or中央)にサンプルアプリケーションピースを差し込み、マーカーを染み込ませる。
- 1Dゲルをピンセットでおさえ、1Dゲルと2Dゲルの間にかんでいる気泡を抜く。
- 電極をセットする。
- ガラスリッドの足を穴に落とし電極をバッファーストリップと密着する。
- 電極コードを差し込む。
- リッドを閉める。
- Multi Drive XL power supply (電源)のスイッチを入れESCキーを何度か押し初期画面に戻す。
- PROGRAMを選択し、RUNを選択する。
- 1Dゲルの長さに応じてMethodを選択(11cmゲルは"1", 18cmゲルは"3")を選択した後、電源を入れ(赤いボタンを押す)泳動を開始する。
- mAの値を見て通電しているか(値が0ではないか)を確認する。
- 泳動終了後(11cmゲルは16時間後、18cmゲルは20.5時間後)直ちに1Dゲルを試験管に入れ-30℃で保存する。
☆二次元目電気泳動の泳動条件
・Exel Gel SDS gradient 8-18(小さいゲル)の場合
Step | V | mA | W | Time(m)
|
---|
1 | 600 | 20 | 30 | 30
|
2 | 600 | 50 | 30 | 3
|
3 | 600 | 50 | 30 | 60
|
・Exel Gel XL SDS 12-14(大きいゲル)の場合
Step | V | mA | W | Time(m)
|
---|
1 | 1000 | 20 | 40 | 45
|
2 | 1000 | 40 | 40 | 5
|
3 | 1000 | 40 | 40 | 160
|
☆二次元目電気泳動中の手順
- Step1が終了したら、1Dゲルとサンプルアプリケーションピースを除去する。
- Step2が終了したら、陰極側のバッファーストリップを1Dゲルの位置まで移動させ泳動を再開する。
- Step3が終了したかどうかは、青色のライン(BPB)が陽極側のバッファーストリップに到着するまで。
☆注意事項
- 1Dゲル、2Dゲル、バッファーストリップに触る時は必ず手袋を着用する。
- バッファーストリップは電極から外れやすいので20分毎に点検する。(バッファーストリップが電極から外れた場合、器具とゲルが焦げる可能性あり)
- Step1 または Step3 の最中に、銀染色あるいはブロッティングの試薬、使用する器具等を準備しておく。
〇銀染色(二次元泳動地図作成)
☆銀染色手順
- 2Dゲルを浸すバットを蒸留水で洗浄する。
- 固定液に2Dゲルを浸し30分(或いはそれ以上)浸透させる。
- Incubation Solutionにグルタルアルデヒド1.3ml(ゲル2枚のときは2.6ml)を加え、これに2Dゲルを浸して30分浸透させる。
- 蒸留水(約250ml)で5分×3回洗浄する。
- silver Solutionにホルムアルデヒド50μl(ゲル2枚のときは100μl)を加え、これに2Dゲルを浸して40分浸透させる。
- 蒸留水(約250ml)で数秒リンスする。
- 現像液にホルムアルデヒド25μl(ゲル2枚のときは50μl)を加え、この液の100mlに2Dゲルを浸し、5〜10分ゆっくり揺らしながら浸透させる。
- 現像液が黒ずんできたら残っている現像液と取り替える。
- 現像には最低でも合計15分以上費やす。
- スポットが現れなければホルムアルデヒド10μlを追加する。
- ある程度スポットが確認できたらStop Soloutionに浸し5〜10分(或いはそれ以上)浸透させる。
- セロファンシートを上にして保護液に浸し20分浸透させる。
- ガラスプレートに2Dゲルを乗せセロファンシートで包み周りをクランプで止める。
- クランプのつまみを足にし、立てて放置乾燥する。(約1週間)
- 乾燥したらガラスプレートから2Dゲルを外し裏面の汚れをキムワイプで拭き取る。
- 2Dゲルの縁に沿って余分なセロファンシートをカットする。
- 日付、サンプル名等を記入したラベルを貼る。
☆試薬調製
- 固定液
試薬 | 1枚分 | 2枚分
|
---|
エタノール | 80ml | 160ml
|
酢酸 | 20ml | 40ml
|
蒸留水 upto | 200ml | 400ml
|
- Incubation Solution
試薬 | 1枚分 | 2枚分
|
---|
酢酸ナトリウム・3水塩 | 17g | 34g
|
エタノール | 80ml | 160ml
|
チオ硫酸ナトリウム | 0.5g | 1.0g
|
グルタルアルデヒド (GA) | 1.3ml | 2.6ml
|
蒸留水 upto | 250ml | 500ml
|
(注)使用直前にグルタルアルデヒド(GA)を加える。
- Silver Solution
試薬 | 1枚分 | 2枚分
|
---|
硝酸銀 | 0.25g | 0.50g
|
ホルムアルデヒド (FA) | 50μl | 100μl
|
蒸留水 upto | 250ml | 500ml
|
(注)使用直前にホルムアルデヒド(FA)を加える。
- 現像液
試薬 | 1枚分 | 2枚分
|
---|
炭酸ナトリウム | 6.25g | 12.5g
|
ホルムアルデヒド (FA) | 25μl | 50μl
|
蒸留水 upto | 250ml | 500ml
|
(注)使用直前にホルムアルデヒド(FA)を加える。
- Stop Solution
試薬 | 1枚分 | 2枚分
|
---|
EDTA-2Na | 3.65g | 7.30g
|
蒸留水 upto | 250ml | 500ml
|
- 保護液
試薬 | 1枚分 | 2枚分
|
---|
グリセロール | 20ml | 40ml
|
蒸留水 upto | 200ml | 400ml
|
〇ブロッティング
二次元目電気泳動が終了したら、2Dゲルをゲルリムーバーではがし、以下の操作でPVDF膜にタンパク質成分を転写する。
☆Towbin Buffer 9調整
試薬 | 分量 | 分量 * 1/2
|
---|
Tris | 3.03g | 1.515g
|
glycine | 14.4g | 7.2g
|
Methanol | 200ml | 100ml
|
蒸留水 upto | 1000ml | 500ml
|
☆PVDF膜の準備
- メスを切るために使用するメス等の器具は、予め蒸留水で洗浄する。
- PVDF膜を2Dゲルと同じ大きさに切る。(小ゲル:11cm×25cm、大ゲル:19cm×25cm)
- ブロティングを行なう直前にPVDF膜を100%メタノールに数秒つける。(PVDF膜が透明になるまで)
- 1の膜をTowbin buffer 9につける。
・溶液中に沈むまでつける。
・PVDF膜が乾いたら1からやりなおす。
☆電極ろ紙(Electrode Paper)の準備
2Dゲルと同じ大きさの電極ろ紙(小ゲル:11cm×25cm、大ゲル:19cm×25cm)を18枚 (9枚×2)準備する。
ゲル | ろ紙の大きさ
|
---|
11cmゲル(小ゲル) | 11cm×25cm
|
18cmゲル(大ゲル) | 19cm×25cm
|
☆ゲルの処理
泳動した2Dゲル上に電極ろ紙を一枚のせ、Film Removerで2Dゲルをサポートフィルムからはがす。
☆装置の組み立て
- 陰極、陽極のグラファイト面(電極面)を蒸留水でリンスし、キムワイプで拭く。
- バッファータンクの前方にリード線がくるように、陽極を設置する。
- 陽極の電極ソケット(赤リード線)をバッファータンク右側の陽極ピンに接続する。(この陽極のグラファイト面に転写ユニットを組立てる。)
★ブロッティング
- ゲルの大きさに切った電極ろ紙9枚をTowbin buffer 9につけ、電極面の陽極側に置く。
- 準備したPVDF膜を1の電極ろ紙の上に置く。
- 2Dゲル上に1枚の電極ろ紙をのせる。
- Film Removerでサポートフィルムから2Dゲルをはがす。
- Film Removerではがした2Dゲルを、ゲル面を下にしてPVDF膜の上に乗せる。
- 8枚の電極ろ紙をTowbin buffer 9につけ、ゲルの上に乗せる。
- 電極面の陰極をセットし、陰極の上を押し付け気泡を抜く。
- 電極コードを差し込む。
- リッドを閉める。
- 通電を開始する。このとき電源はElectrophoresis Power Supply EPS 1000(1D、2D泳動で使用した電源ではない方の電源)を使用する。
☆通電の方法
- Electrophoresis Power Supply EPS 1000の電源を入れる。
- 2Dゲルの大きさに合わせて、上下キーで通電条件を選択する。
ゲル | 記号 | 電流
|
---|
11cmゲル(小ゲル) | P1 | 220mA
|
18cmゲル(大ゲル) | P2 | 360mA
|
- runキーを押す。
- mAの値を見て通電しているか(値が0ではないか)確認する。
☆CBB染色
ブロッティングが終了したらCoomassie Blue染色を行う。
(1)PVDF membrane stain
試薬 | 分量 | 分量 * 1/5
|
---|
Coomassie Blue | 0.25g | 0.05g
|
Methanol | 400ml | 80ml
|
蒸留水 upto | 1000ml | 200ml
|
(2)PVDF menbrane destain
50% メタノール
☆染色法
- PVDF膜を浸すバットを蒸留水で洗浄する。
- ブロッティングが終わったら、PVDF膜を取り出し、蒸留水で5分×3回リンスする。
- PVDF menbrane stainで、5分間染色する。
- PVDF menbrane destainで、バックグラウンドがライトブルーになるまで溶液を取り替えながら脱色する。
- PVDF膜を乾燥させ、PVDF膜を−30℃以下で冷凍保存する。