シーケンサー試薬(A3、B2、R1、R2、R3、R4A、S2B、S4B)はなくなり次第交換する。 但しR2Bは揮発しやすいので500サイクルごとに交換する。 また劇物・毒物(B2、S2B、S4B)は劇物・毒物の棚に入れておき、使用するごとにチェック簿に記入しておく。 以下にシーケンサー停止中の交換法を示す。
A3(3.5% テトラヒドロフラン(THF)/水 :室温 B2(アセトニトリル/12% イソプロパノール):室温・劇物
HPLC>キー pump>キー purge>キー
NUMBER OF PURGE:0 OF 1 PERCENT OF SYRINGE: 100 PURGE RATE(μl/min): 7000
manual control>キー HPLC>キー pump>キー freerun>キー
μl/Min %B psi %Left SET} 300 90 3000 ? NOW} 0 ? ? ?
μl/Min %B psi %Left SET} 300 90 3000 ? NOW} 0 ? ? ?
part1 :12.5μl :−20℃ part2 :12.5μl :−20℃ PE−sys:12.5μl :−20℃ DPTU :12.5μl :−20℃ PMTC : 6μl :−20℃ R5 upto 5ml :4℃ 調製したPTH−スタンダードを取り付ける。
manual control>キー function>キー
Cartrige Function: #40 Flask Function: #56
Cartrige Function: #40 Flask Function: #63
R3(トリフルオロ酢酸):室温
manual control>キー function>キー
Cartrige Function: #9 Flask Function: #40
Cartrige Function: #18 Flask Function: #40
R4A(25% トリフルオロ酢酸/0.01% DTT):4℃
manual control>キー function>キー
Cartrige Function: #40 Flask Function: #53
Cartrige Function: #40 Flask Function: #63
R1(5% フェニルイソシアネート(PITC)/n-ヘプタン):−20℃
manual control>キー function>キー
Cartrige Function: #3 Flask Function: #40
Cartrige Function: #18 Flask Function: #40
R2(30% N−メチルピペリジン/55% メタノール/水):4℃ S2B(酢酸エチル) :室温・劇物 S4B(20% アセトニトリル/水) :室温・劇物
※ 注:R2は揮発しやすいので500サイクルごとに交換する。
manual control>キー function>キー
−R2を交換するとき Cartrige Function: #48 Flask Function: #40 −S2B、S4Bを交換するとき Cartrige Function: #49 Flask Function: #40
pause>キー immediate>キー MAIN MENU>キー
run monitor>キー more>キー *pause>キー resume>キー
:シーケンサー作動時の交換を行うとクロマトグラムがおかしく出現するときがある。なるべく作動していない時に交換を行う。
ディテクターに装着された重水素ランプには寿命がある。通常ランプの寿命は約4ヶ月から10ヶ月くらい、保証期間は約2,000時間(電源つけっぱなしで約3ヶ月間)である。またランプの寿命は電源のON、OFF時に大きく消耗するので2週間以上使用しないときを除いて電源はONのままにしておく。
以下の状態になったときはランプの寿命である。ランプ切れの確認を行ないランプが切れていたときはランプの交換を行なう。
:波長が269nmのとき決してのぞかないこと! (紫外線が出ているので目を傷めることがある)
シーケンサーには3個の廃液ビンが取り付けられている。
シーケンサー右側:HPLC廃液 オープンドア内部:HPLC廃液 シーケンサー左側:シーケンサー廃液
それぞれ廃液ビンにたまってきたらシーケンサー廃液用のポリタンクに廃液を捨てる。
シーケンサー本体右側(3Lビン)とオープンドアを開けたインジェクター下部(40ml)に廃液ビンが取り付けてある。これらは廃液ビンが満タンになったらシーケンサー廃液用のポリタンクに廃液を捨てる。
成分 | % |
---|---|
アセトニトリル | 33% |
水 | 63% |
テトラヒドロフラン | 3% |
酢酸ナトリウム | 1%未満 |
サンプルの一部 | 1%未満 |
シーケンサー左側に本体に埋め込まれた透明なビンがシーケンサー廃液の廃液ビンである。
成分 | % |
---|---|
酢酸エチル | 81% |
ヘプタン | 1% |
水 | 12% |
アセトニトリル | 3% |
PITC | 1% |
トリメチルアミン | 1% |
トリフルオロ酢酸 | 1% |
シーケンサーを長い間使用していると、コンバージョンフラスコの底部とピックアップチューブの先端部に白い沈殿物が見られるようになる。これはガラスフィルター由来の珪素が溜まるもので、ピックアップチューブを詰まらせる、等のインジェクショントラブルの一因となる。
フラスコが白く濁ってきたら、以下の操作で洗浄を行う。
○準備するもの 40mlの空ボトル : 2本 2N水酸化カリウム(1.12g/10ml:KOH / 水) : 10ml 蒸留水 : 20ml程度
manual control>キー valves>キー
MAIN MANU>キー manual control>キー function>キー
Cartrige Function: #40 Flask Function: #53
Cartrige Function: #40 Flask Function: #63
Cartrige Function: #40 Flask Function: #52
Cartrige Function: #40 Flask Function: #61
Cartrige Function: #40 Flask Function: #62
Cartrige Function: #40 Flask Function: #52
Cartrige Function: #40 Flask Function: #66
Cartrige Function: #40 Flask Function: #62
Cartrige Function: #40 Flask Function: #61
Cartrige Function: #40 Flask Function: #62
Cartrige Function: #40 Flask Function: #58
Cartrige Function: #40 Flask Function: #61
Cartrige Function: #40 Flask Function: #62
解析中不純物がカートリッジ内に混入しないようにするため、カートリッジを組み立てる度にリークテストを行なう。
manual control>キー valves>キー
−4で計った圧力からの減りが0.1psi以上の場合は all off>を押してカートリッジを組み立てからやり直す。<-P>
all off>キー MAIN MENU>キー manual control>キー function>キー
Cartrige Function: #17 Flask Function: #40
リークテストが終わったら、シーケンスを開始する。
@まず610A解析プログラムを起動させる。 A「Acquisition」をクリック。 B「start collecting from 476A...」を選択する。 Cウインドウが出てきたらファイル名を記入し「save」をクリック。 D次のウインドウが出てきたらOKをクリック。 E解析画面がでたら、以下の操作を行なう。
MAIN MENU>キー editors>キー edit run>キー
−スタンダードのみ見たいとき(リークテスト不要) −EDIT RUN FILE #5− edit main> HEATERS} Cartrige:53℃ Flask:64℃ BLOCK#1 Cycle:“FSTBLT”Gradient:1 #Reps:x1[1 cycles:1−1] −新しいサンプルで解析を行なう時 −EDIT RUN FILE #4− edit main> HEATERS} Cartrige:53℃ Flask:64℃ BLOCK#2 Cycle:“FSTBLT”Gradient:1 #Reps:x○○[1 cycles:1−○○] −カートリッジ内のサンプルで引き続き解析を行なうとき −EDIT RUN FILE #6− edit main> HEATERS} Cartrige:53℃ Flask:64℃ BLOCK#2 Cycle:“FSTBLT”Gradient:1 #Reps:x○○[1 cycles:1−○○] ※○○の部分にはサイクル数を入力する。
MAIN MENU>キー start run>キー
・RUN FILE # に4、又は5、又は6 ・Bレギュレーターの圧力指示針が2.5spi ・ 試薬、廃液ビンの量 ・ パージバルブが締まっているか を確認する。
シーケンシングの途中で中断したいとき、サイクルの終わりで中断できる。
more>キー pause>キー preset>キー ※ 注:pauseキーを押した時の他のキーの説明。 immediate>:即座にサイクルランニングを止める。但し HPLCは動く。 resume> :ポーズ後、続きを始める。
ランモニター1ページ目stop run>キーを押すと強制終了させることが出来ます。このキーを押した後yes>キーを押すと強制終了し、no>キーを押すとHPLCは動き続ける。
パージバルブが締まっていないと、クロマトグラムが直線になって現れる。特にHPLC溶液を交換した際にはパージバルブがよく締まっているかどうか確認する。(パージバルブはどちらの方向に回してもそのうち回らなくなるので、バルブが閉じるようにまわす。)
通常解析するときのBレギュレーターの圧力指示圧は2.5psiである。リークテスト時には圧力を変更しているので、リークテスト終了後、Bレギュレータの指示圧を3.2の動作手順どうり圧力をもとに戻したかどうか確認する。
それを行ってもBレギュレータの指示圧がもと0のままのときは、シーケンサーのバルブ(特に8と20)のフェラルが緩くなっている可能性がある。バルブをよく閉め、それでも0のままなら、電話してみる。
重水素ランプの寿命は通常4ヶ月から10ヶ月(保証期間は2000時間)である。2.2の動作手順に従い、ランプが切れたかどうか確認し、切れていたらランプの交換を行う。
長い間使用しているとAとHのピークが重なってくることがある。このとき、HPLC溶液A3の2lビンにPremix Bufferを加える。加える量は2lビンで普段の40mlから、50ml入れるようにする。途中まで使用した時は減った分を考慮して入れる。
サンプルは長い間放置しておくと変質し、シーケンサーで測定できないことがある。サンプル(PVDF膜)は常に冷凍庫の中で保存する。サンプルの質が低下したら、新たなサンプルを作成(新たにブロッティングを行う)する。
476Aシーケンサーでは試薬R2Bから出る気体を利用しエドマン分解を行っている。よってR2Bは他とは異なり使用する度にR2Bの気体が徐々に無くなる(このときピークのシグナルが弱くなる)。このときR2の液体(水/メタノール)は無くならないで残る。R2Bは、使用したサイクル数を記録し500サイクル以上使用したら交換するようにする。
R2B以外でも長い間シーケンサーに取り付けたまま放置しておくと試薬が劣化してしまうことがある。長い間使用しないでピークの分離・シグナルが弱くなったときは他の試薬も交換する(特に冷蔵・冷凍保存するもの、溶液A3、Standard等)。
カラム内に老廃物が溜まるとピークの分離が悪くなることがある。そこでフリーランを何度か行いカラム内の老廃物を流し出す。フリーランの行い方は1.1の7)以降の項目を参照すること。
前記1)〜5)までのどれにもあたらない場合、カラムの交換時期が来ている可能性がある。2.3のカラムの交換手順に従い、カラムの交換を行う。
リアクションカートリッジの組み立てでゆるく取り付けたりすると、そこから気体が漏れるので指示圧が下がる。きちんとリアクションカートリッジが締まっているかどうか確認を行う。
また、ワッシャーや、カートリッジシールが無い場合も気体が漏れるので指示圧が下がる。全ての部品をきちんと取り付けたかどうか確認する。
アルゴンガスの残量が無くなると指示圧が下がる。ボンベに取り付けてあるレギュレータの右側のメーターを見てアルゴンガスの残量を確認する。
リアクションカートリッジに試薬を供給しているバルブ8とバルブ20の取り付けが緩くなったり壊れたりすると、そこから気体が漏れ出し指示圧が下がる。バルブ8とバルブ20のネジを半回転ほど締め、それでも指示圧が下がる時はバルブを取り外してもう一度取付けを行う。