凍みこん

和名 凍みこん(=氷こんにゃく)
学名
文献 [R1992001]
利用法 食用
地域 山形県置賜地方
調理法1 汁物
調理法2 煮しめ
調理法3 和え物
くるみ合え、辛し和え、酢辛し和え、白和え
調理法4 ひやしる
調理法5 つけ揚げ
その他 ・こんにゃくの加工品の一つに、氷こんにゃくがあり、置賜地方では「凍みこん」と呼んでいます。これは、こんにゃくを真冬の寒気を利用して凍らせ、脱水、天日乾燥させたもので、当地方の地方文書にも、江戸時代から現代に至るまで、多くの記載を見ることができます。
加えて当置賜地方で昔も今も食べられてきた「凍みこん」は、茨城県産の食材だということです。
「凍みこん」は、大変な手数と労働がかかる貴重な食品です。ではどうして、栄養的価値(無機質)からみても、カルシウムが多く含まれるだけなのに、当地方においては、現在でもなお、伝統的郷土料理の「ひやしる」のなかになくてはならない食材として使われ続けているのかを考えてみた時、凍みこんにゃくそのものには、特別な味はなく、凍みこんにゃくが「ひやしる」の浸し汁の旨味成分を十分に含み、加えてその歯ざわりも、他の何ものにも替えられない具材であるからだと思います。消えずにいて欲しいと願う食品の一つです。
・「氷こんにゃく」の作り方
蒟蒻芋から作った芋こんにゃくを薄切りし、高濃度の石灰液につけ、これを藁を敷いた田に1枚ずつ並べて干し、真冬(12月初め〜1月までの厳寒期)の寒気を利用して凍らせ、日中は水をかけて溶かして脱水させスポンジ状に乾燥させた食品です。大変な手数と労働がかかる食品です。