遺伝アルゴリズムを用いた剛球モデルに基づくタンパク質立体構造比較 ○中山 伸一 なかやま しんいち 図書館情報大 Willett, Peter ウィレット,ぺーター The University of Sheffield 吉田政幸 よしだ まさゆき 図書館情報大 タンパク質の立体的な類似度は,その機能や進化を考える上で重要である。 我々は,タンパク質の立体的な類似度として,アミノ酸を剛球としたときの重 なり容積を考えた。しかし,この類似度は二つのタンパク質の最適な重なりを 求めるのに膨大な計算を必要とする。遺伝アルゴリズムは多数の状態の中から 最適状態に近い状態を求める高速な方法の一つである。そこで遺伝アルゴリズ ムを用いてタンパク質間の類似度を求める方法を検討した。 遺伝アルゴリズムは,様々な変型が提案されており,問題ごとに妥当な方法 論を検討する必要がある。本研究においても係数を変えた幾つかの遺伝アルゴ リズムを比較検討した。その結果,剛球モデルによるタンパク質の構造比較に 最適なアルゴリズムとその係数を明らかにした。さらに,この方法論のデータ ベース検索への利用の可能性についても考察する。