ケモメトリックス手法を用いた材料開発支援プログラムの開発(3) −カウンタープロパゲーションを用いた候補のクラスタリング− ○棚田 東作 たなだ とうさく 豊橋技科大 荒川 正幹 あらかわ まさもと 豊橋技科大 船津 公人 ふなつ きみと 豊橋技科大 西村 竜一 にしむら りゅういち 三井化学 計量化学の分野では、PLS(Partial Least Squares)法や主成分分析法などの 手法を用いて、化学データをモデル化する研究が行われている。そして、その モデル式による物性予測は、材料開発などさまざまな分野で応用されている。 しかし、このような通常の物性予測法では複数の目的物性値を同時に満たす説 明変数の組を見つけることは困難である。そこで、これを実現する逆解析プロ グラムを開発した。 前回(日本化学会第77秋季年会)は線形重回帰分析、PLS法、 QPLS(Quadratic PLS)法、ニューラルネットワークなどのモデリング手法を用 いて作成した予測モデルにより逆解析を行い、目的物性値を満たす説明変数の 候補(つまり材料候補)を提案するプログラムを作成した。今回は、逆解析に より提案された候補をカウンタープロパゲーション(CP)を用いて、その特性に 応じてクラスタリングを行うプログラムを開発した。CPは高次元空間での応答 の変化の様子がKohonenマップ上での応答の変化として三次元的に視覚化でき るため、候補の解析が容易にできる。