分子動力学法によるスチレンーエチレン共重合体のガラス転移温度計算 ○戸木田 裕一 ときた ゆういち 電気化学工業中央研究所 鈴木 茂 すずき しげる 電気化学工業中央研究所 岡本 彰夫 おかもと あきお 電気化学工業中央研究所 桑島 聖 くわじま さとる ナノシミュレーション スチレンーエチレンランダム共重合体(Stーmol%:0,10,30,50,100)のガラス 転移温度(Tg)を分子動力学法により計算を行った。スチレンの含量が増加す るに従って、Tgが増加するという実験の傾向を再現することができた。絶対値 でも、最大で約60Kのずれにとどまった。また、シミュレーション前の初期 構造依存性についても検討を行った。その結果、同じ1次構造でも、発生させ る初期構造により無視できない程度の計算値のばらつきが生じた。この結果か ら、同じポリマーでもいくつか初期構造を変えた結果を平均する必要があるこ とが示唆された。