タンパク質全電子計算プログラム ProteinDF におけるオブジェクト指向技術と分散並列処理 ○吉廣 保 よしひろ たもつ 九工大情報工 佐藤 文俊 さとう ふみとし 九工大情報工 柏木 浩 かしわぎ ひろし 九工大情報工 発表者らはタンパク質の性質や反応性を電子レベルで理解することを目的に、 ガウス型基底関数を用いた密度汎関数法に基づく分子軌道法プログラム ProteinDF を開発・発展させてきた。これまでの計算で、我々の興味の対象で あるタンパク質(数千軌道以上)の全電子計算へ適用するならば、10〜100G FLOPS程度の計算能力が必要となることがわかっている。この計算能力を得る ために、最近のワークステーション(WS)の高性能化、ネットワークの高速化 を理由に、WSクラスタによる分散並列処理システムへの適用を考えて ProteinDFの並列化を行ってきた。本研究では、オブジェクト指向言語C++を使 用し並列化を行ったプログラムを、ワークステーションクラスタ上で実行させ 数十残基のタンパク質の全電子計算を行った。講演では並列化のために用いた オブジェクト指向的な技法とタンパク質の全電子計算の結果について報告する 予定である。