Dual Ensemble Molecular Dynamics (DEMD) 手法の開発とゼオライト膜によ る気体分離への応用 ○小林 泰則 こばやし やすのり 東北大院工 森戸 英明 もりと ひであき 東北大院工 水上 浩一 みずかみ こういち 東北大院工 高見 誠一 たかみ せいいち 東北大院工 久保 百司 くぼ ももじ 東北大院工 宮本 明 みやもと あきら 東北大院工 無機多孔質膜は有機膜に比べて熱的安定性や化学的な安定性が高いため、発電 施設などから排出される高温の排ガスからの直接二酸化炭素分離への応用が期 待されている。分子シミュレーション手法は膜分離プロセスでの気体の吸着・ 拡散機構に関する知見が得られるため、非常に有用である。近年では、グラン ドカノニカル分子動力学法(GCMD)と呼ばれる新しい分子動力学法(MD)に関する 研究が行われている。GCMD法は定常的な圧力勾配下での気体透過などの従来の NVTアンサンブルMDでは取り扱うことができない非平衡過程を取り扱うことが できる手法であり、透過実験から得られる膜透過係数を直接算出できるという 利点がある。我々は圧力勾配を駆動力とした気体の透過シミュレーションなど の非平衡MDが行えるDual Ensemble MD手法を開発し、ゼオライト膜による二酸 化炭素分離シミュレーションを行った。