二節部分グラフによるIUPAC名の生成 ○安代 容子 あじろ ようこ 京都工芸繊維大院工芸 藤田 眞作 ふじた しんさく 京都工芸繊維大院工芸 本研究の最終目標は、ITS(虚遷移構造)に基づく反応検索システムの構築であ る。このシステムでは、ITS結合表から抽出した二節部分グラフを用いること により、反応物、生成物および反応過程に注目して検索を進めることができる。 本研究は、この検索システムのサブシステムとして一般の化学反応にIUPAC反 応名を付与する方法の確立を目的とした。まず、あらかじめ反応名がわかって いる化学反応を各基本反応グループに分類し、基本反応のITSからグループ固 有の二節部分グラフを決定するプログラムを作成した。次に、このようにして 得た基本反応のデータと反応名未知の反応から得た二節部分グラフとを照合す ることにより、IUPAC反応名を付与するプログラムを作成した。その結果、二 節部分グラフを用いて一般反応を分類、検索する方法の妥当性と、その限界を 明らかにした。