シリコン酸化膜における応力特性の計算化学的検討 ○山田 有場 やまだ あるば 東北大院工 黒川 仁 くろかわ ひとし 東北大院工 遠藤 明 えんどう あきら 東北大院工 高見 誠一 たかみ せいいち 東北大院工 久保 百司 くぼ ももじ 東北大院工 宮本 明 みやもと あきら 東北大院工 シリコンデバイスの微細化、高集積化に伴い、ゲート絶縁膜の薄膜化が進行し 高品質な極薄絶縁膜の必要性が課せられている。近年、酸化層薄膜の微小表面 応力の測定により、プラズマ酸化過程の極初期には引っ張り応力と圧縮応力が 繰り返し観測された。そこで本研究では、酸化膜成長過程の応力変化を解明す るために、分子力学(MM)計算を行なった。MM計算にはMSI社の開発したCerius2 を用いた。Si(100)清浄表面に1〜9層の酸化膜を形成し最安定構造を求めた。 また、ステップを考慮したモデルについても検討を行なった。ポテンシャルは Universalポテンシャルを用いた。周期境界条件の単位セルは、表面方向のみ 緩和させた。スーパーセルのb軸(ダイマーに平行)とc軸(ダイマーに垂直)の変 化から応力が異方性を持つ事が確認できる。またb軸とc軸の和の変化から始め に引っ張り応力、次に圧縮応力が確認された。