化学物質のリスクアセスメントシステムの開発 ○花井 荘輔 はない そうすけ 日本化学工業協会 事業者が化学物質のリスクを評価するためのツールとしての評価システムを開 発した.システムは,フィジカルリスク(爆発燃焼等),ヒト健康影響リスク, 生態影響リスクを評価するそれぞれのサブシステムと,必要なら新しいリスク 管理手法を検討・評価・選択するサブシステムを含む.リスクアセスメントに とって重要な暴露量評価には,作業者・消費者に対する直接暴露を評価する数 理モデル式と周辺・一般住民あるいは環境への間接暴露を評価するモデル式を 用意した.化学物質のリスクアセスメントは,化学物質の安全性・物理化学性・ ヒトの行動パターン・気象・水文・物質管理等に関する多種多様の情報を必要 とするものであり,データの検索・推算およびモデルによる動態シミュレーショ ン等,化学情報システムの問題としても興味深い問題である.講演では,この 点を強調し,今後当部会員がこの分野に積極的に関心を持ってくれることを訴 えたい.